zackologist-gottanistってなあに?


 

 zacko=雑魚=ざっこ。名もなく十把ひとからげにされた魚たちのことです。猫マタギなどと用なしザカナのように言われることもありますが、じつは愛すべき魚たちであるのです。

 ザッコ、ジャコ、ザコ。秋田方言ではヤッコ。イワシやメダカやカジカやハゼなど単一の魚を指したり、幼魚をそのように呼んだり、また何種類もの総称をそう呼ぶこともあります。漁港の魚市場にいくと、何種類もの小魚たちが一緒のトロ箱にいれられて、ほとんどタダ同然の値がついて売られています。値がついているのはまだいいほうかも知れません。捨てられたり、ほしいといえばタダでもらえます。

こんな魚たちですが、中にはまずい魚も交じっていますが、実はとてもおいしい小魚が多いのです。魚類学者たちは、よく魚市場にでかけて、名前の付いた魚には目もくれず、こうした雑魚たちの山に宝があるのだといいます。気象や地震の前触れで海底から浮かんできた珍しい魚がいたり、いまでもときには新種が発見されたりします。

また子供たちのかっこうの遊び相手にもなってくれます。

こんなザッコにスポットを当てて、魚の方言や漁法や遊び、料理法を記録していこうというのが、名づけて雑魚学=ザッコロジー。ほとんど無益無用のもの中に面白さを求めようというのですから、子供時代にだいぶ痛めつけた罪滅ぼしに、大人になってから持ち上げて楽しんでしまおうという程度の遊びです。

 ゴッタニも、ほとんど同じです。この場合は、闇鍋=ヤミナベというもんがありますが、ミソクソですな。なんでもごちゃ混ぜにして食べてしまおうということです。納豆に余りものの刺し身と古漬けと生卵をかけて、カツオブシなどぱらぱらと振りかけて食べようという、そういう感覚の持ち主が、ゴッタニストです。自分では、さいこうにうまいものを食べているつもりなのだが、世の中には、こいう食べ方をゲヒンとかヤバンとかいうやからが存在しています。

珍食奇食に厭わず挑戦できる資格者がゴッタニストでもあります。

まあザッコロジストもゴッタニストたいした違いもありませんし、たいした意味もありません。グルメの反対の方向にあるへそ曲がりの種族とでもしておきましょう。


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