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味探検 江戸前シリーズ 4(東京新聞1997年2月20日掲載) 

深川・弥吉(やきち)

心も温まる下町の腕

 その昔、日本橋魚市場の魚が、「みな深川へ引けて(売れて)しまい」江戸中の魚屋さんが休業したという話がある。深川八幡門前かいわいの料理茶屋はそれほど繁盛したらしい。
 地下鉄東西線・門前仲町駅周辺には、今もそんな味わいのある小店が立ち並ぶ。
 神藤勝さんが関西割烹で磨いた腕をひっさげて深川に店を出して18年。「味にうるさいお客さんにも満足していただけてアットホームな店」として、旬の素材をいかした料理を数々考案しヒットさせてきた。
 「じゃがまん」(700円)もその一つ。女性客に人気があり、ジャガイモのでんぷん質で鳥ひき肉をまんまるく包んで蒸し、葛あんをかけた暖かい料理だ。「穴子柳川もどき」(700円)、照り焼きカキとタマネギの「オイル漬」(500円)。「鰊煮」(1100円)はビッグ昆布巻きで、4人前のボリュームはある。カニしんじょう、揚げ餅おろし煮や江戸前の旬の魚介天ぷらなど、蒸し、焼き、炊き、揚げと、どれもこれも食べたくて注文したくなるメニューばかり。
 この店ならでの逸品がある。

 「豚俊寛(ぶたしゅんかん)」(1000円)。名前の由来と味は店で確認あれ。マグロのトロの「ヅケ」と「合鴨ロース」が突き出しというのもうれしい。ゆっくりと料理を味わいたい店である。(中島満)

○「弥吉」メモ

 江東区牡丹3−5−1。地下鉄東西線・門前仲町駅下車。2番出口を出て永代通りを右に50m、一つ目の信号を右折。巴橋を渡り一つ目の信号を越えて5軒め。駅より徒歩5分。カウンター10席。電話03・3630・5089。午後5時〜10時。毎日曜定休。

取材メモ  注:記事内容は取材時のものです。現時点で価格・営業時間等変更がある場合があることをご了承下さい。

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