味探検 江戸前シリーズ 36(東京新聞1997年10月2日首都圏情報版「ゆめぽっけ」掲載) 

築地・深大寺そば まるよ

場外市場の立ち食いそば、

天ぷら盛りだくさん

 築地市場の1日平均扱い数量は、水産青果合わせてなんと3900トン。これだけの魚貝や野菜が1日で消費者の胃袋に消えていく。世界一の卸売市場だが、この市場内外には鮮度抜群の素材を使ったうまいもの屋がたくさん並んでいる。旬のネタが味わえる寿司屋、洋食、鰻、牛丼からラーメンとなんでもある。どの店も朝5時前後オープン、お昼過ぎ閉店という市場時間に合わせた営業だが、それくらい我慢してでも何倍もお釣りがくるうまいものスポットが集まっている。知らないとなんとなく入りづらい。そんな店の味探検にでかけてみてはいかが。月1、2店の割りで紹介したいが、まずトップバッターは天ぷらソバから。
 カウンター5席の店でなんと1日500食。開店中1分に1人の客が出入りする勘定だ。ご主人の織田善郎さんとおかみの博子さんが先代のお菓子売り場を継ぎ、店を始めて40年。今では息子夫婦の克也さん、恵子さんを加えた4人でフル回転の毎日である。
 ソバもうまいが揚げたて天ぷらのボリュームがまたすごい。エビ天ソバ750円を除き、かき揚げ、イカ、アジ、キス、ナス、インゲンなど10数種類から選んだ天ぷらソバが600円。天ぷら追加はエビの他はすべて100円。11時前後、1時前後のエアポケットがねらい目。(中島 満)

「深大寺そば まるよ」メモ

中央区築地4・9・11。営団地下鉄築地駅下車、晴海通り信号を渡り、築地場外市場商店街新大橋通り沿い、料亭新喜楽の真向かい。歩3分。(電)03・3542・1777。カウンター5席、店外5席。営業時間午前5時〜午後1時半。定休・日曜祭日第2・第4水曜の築地市場休市日。

取材メモ  注:記事内容は取材時のものです。現時点で価格・営業時間・経営内容等変更がある場合があることをご了承下さい。

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