味探検 江戸前シリーズ 52(東京新聞1998年1月29日首都圏情報版「ゆめぽっけ」掲載) 

船橋市・相川勝実さん

口コミで広がった手摘み生ノリの味

 東京湾奥部に広がる三番瀬。千葉県行徳から船橋沖にかけて干潮時に水深が1 以浅になる浅海域は1200haに及ぶ。「きりっと身の切れるような寒い朝、大風のあと箱根の山から富士がくっきりと見渡せる」と三番瀬漁師の相川勝実さん。春から秋にかけてはアサリ漁。コシマキと呼ぶ金籠を体にくくりつけ、胸まで浸かりながら貝を掻き掘る。11月ごろから3月頃まではノリ漁に従事する。
 相川さんが採ってきたアサリやノリは、奥さんの友子さんがビニール袋に小分けして自宅の軒先で売る。「手間のかかる手摘みで収穫しているのはうちぐらい。この生ノリ、近所の方だけでなく、口づてでわざわざ電車に乗って買いにきてくれる」そうだ。
「最近のノリ養殖は大掛かりな設備で大規模になりすぎました。生ノリを直売するだけの小規模でも丁寧な漁の方が性分にあっていた」と勝実さん。駅前大通りのビル街に続く商店街をぬけた一角に相川さん夫婦の店舗がある。1平米に満たない軒先だけの売り場だが、東京中でもここだけという超1級品の江戸前の味が並んでいる。生ノリは200 300円、350 500円、750 1000円。三杯酢や佃煮、薄く衣をつけてからっと揚げた天ぷらなど料理方法も友子さんが伝授してくれる。早春の手摘みノリの香りを味わってみてはどうだろう。(中島満)

「相川勝実さん」メモ

 下記の事情によりプライベートなデータは消去しました。

取材メモ  2001年〜2002年の海苔のシーズンは漁を休んだので、生海苔の注文は受けられない旨のお手紙を頂戴した。その後、事情により現在営業していない。

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