|
|
まなライブラリー |
雑魚古典テキスト抄訳 001
狩谷エキ齊
箋注倭名類聚抄
せん ちゅう わ みょう るい じゅ しょう
巻第八 その6
明治16年印刷局刊版・国会図書館蔵10巻本より
〔125-219〕
|
その6(125-131)|〔125〕虫|〔126〕虵|〔127〕[虫元]虵|〔128〕[虫冉]虵|〔129〕蠎虵| 〔130〕蝮|〔131〕蝘蜓|…中略…|〔145〕蛍|…中略…|〔180〕蚯蚓|…中略…|〔182〕蝦蟆{科斗附}|〔183〕青蝦蟇|〔184〕K蝦蟇|〔185〕蛙黽|〔186〕蟾蜍|〔187〕蜘蛛|…中略…|蟲體百十三|〔213〕蟠|〔214〕蚑行|〔215〕蠢動|〔216〕螫|〔217〕蛻{虵蛻附}|〔218〕蟄|〔219〕化 |
テキスト・現代語訳・注 by MANA:なかじま・みつる
和名・一次名称・俗称別|引用文献・参考文献|引用文中の古書名注|引用文中の人名注|編者凡例
目次
MANA抄訳に当たって|MANA簡約凡例 ||||| 序|凡例|校例提要|参訂諸本目録|倭名類聚抄總目|倭名類聚鈔序|巻第八|その1(1-20)|(1)龍|〔2〕[叫(口→虫)]龍|〔3〕螭龍|〔4〕蛟|〔5〕魚|〔6〕鯨鯢|〔7〕[孚][布]|〔8〕鰐|〔9〕鮝魚 | 〔10〕人魚|〔11〕鮪|〔12〕鰹魚|〔13〕[乞]魚|〔14〕 鮫|〔15〕[宣]魚|〔16〕鰩|〔17〕鯛|〔18〕尨魚|〔19〕海[即]|〔20〕王餘魚|その2(21-40)|〔21〕[唐]魚|〔22〕[魚+椶−木]|〔23〕梳齒魚|〔24〕針魚|〔25〕鱏魚|〔26〕鱣魚|〔27〕蝦|〔28〕騰(馬→魚)|〔29〕[喿]|〔30〕[]|〔31〕[番]魚|〔32〕鯆魚|〔33〕[夸]|〔34〕鰯|〔35〕鯔|〔36〕[馬]|〔37〕鱧魚|〔38〕[制]魚|〔39〕[反]魚|〔40〕[侯][頤−頁]魚|その3(41-63)|〔41〕鰻[麗]魚|〔42〕韶陽魚|〔43〕[生]魚|〔44〕鯉魚|〔45〕鮒|〔46〕[蚤]|〔47〕[時]|〔48〕鱸|〔49〕[完]|〔50〕鱒|〔51〕[免]|〔52〕鯰|〔53〕[頤−頁]|〔54〕[庸]|〔55〕[囘(巳→又)]魚=[罔]魚|〔56〕[厥]魚|〔57〕鮎|〔58〕[是]魚|〔59〕鮠|〔60〕[末]|〔61〕[白]魚|〔62〕[小]|〔63〕細魚|
|||その4(64〜72)|その5(73-115)|その5-2(116-124)|その6(125-212)|〔125〕虫
箋注倭名類聚抄巻第八
エキ齊狩谷望之著
その6 〔125-131〕(54丁裏〜58丁裏)
龍魚部第十八 龜貝部第十九 虫豸部第二十
蟲名百十ニ
蟲豸部第二十
蟲名百十二 蟲體百十三
蟲名百十二
〔125〕蟲 爾雅云、有足曰蟲、{直弓反、}{○廣本 は「除忠反」に作る。字は異なれども音は同じである。エキ齊按う。「直弓」は『廣韻』の記述と合う。『玉篇』は「除中切」に作る。}
|
読み下し:蟲 爾雅は云う。 足有るを蟲と曰う。{直久反。} 箋注原文テキスト:真名真魚字典 :蟲(虫ヘン0画)。 〔注〕(125-1) 【爾雅】(「爾雅注疏十一巻」TDB)巻第九:釈蟲第十五【疏】{案、説文蟲者倮毛羽鱗介之總称也。此篇、廣釋諸蟲之名状故曰釋蟲。}/…中略…/有足謂之蟲。無足謂之豸。【疏】{此対文爾、散言則無足亦曰蟲。月令、春曰其蟲鱗、鄭注云、龍蛇之属是也。}(125-2)。 【倭名類聚鈔】(那波道圓本)蟲豸類第二百四十/蟲: 爾雅云有足謂之蟲{除忠反}無足謂之豸{池爾反上聲之重}唐韻云虫{與蟲通用和名無之}鱗介ハ名也。(125-3) 廣韻:【廣韻】(五巻・張氏重刊宋本廣韻TDB)@上平聲巻第一:{徳紅}東第一{独用}:一○東{徳紅切。十七}…○蟲{爾雅曰、有足曰蟲、無足曰豸。又姓、漢功臣表有曲成侯蟲達。直弓切。七}。(125-4) 玉篇:【玉篇】(大廣益会玉篇三十巻・張氏重刊宋本玉篇)(TDB):蟲部第四百三:蟲{除中切。有足曰蟲、無足曰豸。} |
無足曰豸{池爾反、上聲之重、}{○那波本 の二つの「曰」は、いずれも「謂之」に作る。原書の『爾雅』釋蟲の記述と合う。エキ齊按う。『廣韻』は、爾雅を引き、亦た「曰」に作っているのは、之れ(順抄文)と同 じである。蓋し、源君は『廣韵』に従い之れを引用したのであろう。那波本の「謂之」は、原書(『爾雅』)によって校改したのであろう。エキ齊按う。(豸の反切上字)「池 」は(三十六字母)「澄母舌音」「定母之軽」に属している。之れを「重」ということは、未詳である。}
|
読み下し:蟲 爾雅は云う。 足有るを蟲と曰う。直久反。/足無きを豸と曰う。{池爾反。上聲の重。} 箋注原文テキスト:真名真魚字典 :蟲(虫ヘン0画)。 〔注〕(125-5)。豸:【廣韻】(五巻・張氏重刊宋本廣韻TDB)上聲巻第三:四○紙{諸氏切。十六}…○豸{蟲豸、爾雅云、有足曰蟲、無足曰豸。説文云、獣長脊’行豸豸然欲有所伺殺形。池爾切。十二}【参考】池:廣韻上平聲巻第一:五○支{章移切。二十九}…○馳{直離切。十四}池{停水曰池、廣雅曰沼也、…以下略}(125-6) 「定母之軽」エキ齊の云う意味が不詳。要検討。 |
唐韵云、虫{與蟲通用、和名无之、}鱗介惣名也、{○『廣韻 』は同じである。音は「許偉反」であり、(『廣韻』上聲巻第三)尾第七に属している。エキ齊按う。『説文』は、「蟲有足謂之蟲、無足謂之豸、」と云う。除の音、「直弓 」の反切である。又、「虫一名蝮、博三寸、首大如擘指、」と云う。除の音、「許偉」の反切である。此にいう「蟲」と「虫」の二字は同義字ではないが、また、「蟲」字は或は省 略して「虫」にも作る。『漢碑』「唐扶頌」は、「徳は草虫に及ぶ」と云う。『干禄字書』は、「虫蟲上俗下正』という。是れなり。遂に、蝮虫字とも異ることなく、然り、其義 は、音によって之れを分かつべし。『廣韻』の「鱗介總名」と訓じ、七尾小韻に属すとした「虫」の字義と、是にいう蟲の略字「虫」の字義とは異なるものである。源君は、七尾 韻に収まる虫の字を挙げ、「蟲」と通用するとしたことは、亦た是れ『廣韻』の真義を誤って記してしまったのである。}
|
読み下し:蟲 爾雅は云う。 足有るを蟲と曰う。{直久反。}/足無きを豸と曰う。{池爾反。上聲の重。}/唐韵は云う。虫。{蟲と通用す。和名、无之(ムシ)。}鱗介惣名なり。 箋注原文テキスト:真名真魚字典 :蟲(虫ヘン0画)。 〔注〕(125-7) 七尾:上聲第七の尾(ビ)小韻:廣韻上聲巻第三:七○尾{無匪切。八}…○虺{蛇虺。許偉切。五}虫{鱗介ハ名。}(125-8) 干禄字書:古書注参照。【干禄字書(文化14年須原屋茂兵衛等版):10丁裏:上聲:前略…虫蟲{竝上俗下正}(125-9)。(125-2)。 (125-3)。(125-4) |
干禄字書(WLDB)上聲(10丁裏) |
〔126〕虵
〔127〕[虫元]虵
〔128〕[虫冉]虵
〔129〕蠎虵
〔130〕蝮
〔131〕蝘蜓
…中略…
〔145〕蛍
…中略…
〔180〕蚯蚓
…中略…
〔182〕蝦蟆{科斗附}
〔183〕青蝦蟇
〔184〕K蝦蟇
〔185〕蛙黽
〔186〕蟾蜍
〔187〕蜘蛛
…中略…
蟲體百十三
〔213〕蟠
〔214〕蚑行
〔215〕蠢動
〔216〕螫
〔217〕蛻{虵蛻附}
〔218〕蟄
〔219〕化
箋注倭名類聚抄巻第八{終}
以下未整理。
和名・一次名称・俗称別|引用文献・参考文献|引用文中の古書名注|引用文中の人名注|編者凡例
copyright 2002〜2010,manabook-m.nakajima