exhibition
久米満晴 写真展 CAGUAMA「カメの見ているもの。ヒトの見ているもの。」
読む人―林哲夫素描展 en lisant
「源氏物語と和菓子」展 03.10
水吉郁子ガラス展 Glass Communication 03.10
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「カメの見ているもの。ヒトの見ているもの。」
日にち:7月9日(木曜)〜7月13日(土曜)終了しました
時間:11:00〜20:00(13日15:00まで)
場所:STAGE 悠 東京都目黒区自由が丘1−23−16
電話:03-3724-5877
最寄り駅:東急東横線・大井町線 自由が丘駅下車正面口より徒歩7分
HP:久米満晴写真研究所
久米さんは、ザ漁師’Sのメンバーで、「ウミガメと波と月と種子島」の写真家です。金萬さんや京都の松尾省二さん福井の松田泰明さんらとのつながりから知り合いました。海と漁の世界に、新しい視点で活躍する人物です。CAGUAMAとは「ウミガメ」のことだそうです。詳しくは、上記ホームページに詳しく載っています。
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シンポジウム
ポスターPDF:主催者HPへリンク
広島大会(9/12)/福岡大会(9/19)/岩手大会(10/5)/大阪大会(10/18)/東京大会(11/21)
シンポジウム開催要領は、主催者HP「里海通信」をご覧ください。
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「さとうみシンポジウム」
テーマ:真の豊かさとは?
―古くて新しい理念としての里海を考える―
開催概要:環境省「国連持続可能な開発のための教育の10年」促進事業・採択事業
○開催日時:平成20年2月10日(日) 終了しました
○開催場所:高知県立牧野植物園 牧野富太郎記念館 本館・映像ホール
○主催:NPO法人 黒潮実感センター
○共催:高知大学
パネルディスカッション:パネリスト
・川那部 浩哉(滋賀県立琵琶湖博物館館長)
・金萬 智男(NPO法人盤洲里海の会理事長)
・寺崎 竜雄(財団法人日本交通公社企画課長)
・柳 哲雄(九州大学応用力学研究所教授)
・梅原 真(梅原デザイン事務所代表)
コーディネーター:神田 優(NPO法人黒潮実感センター長)
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いすみの風土を楽しむ
2007年7月28日(土)〜8月5日(日)
終了
画像クリックすると拡大します。プリントしてお使いください。
当社ロングセラー刊行書「海の『守り人』論」の共著者の一人でもある水口憲哉さん(元・東京海洋大学教授・現資源維持研究所)が、夏休み期間中に、おもしろい企画(発案、栽培・採集……)の展示会を開 きました。水口さんからの「いすみ染め」解説はこちらからどうぞ。
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虎屋ギャラリー 2007.5.18(金)〜6.17(日)
開催時間 10:00〜17:30 入場無料・会期中無休
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旅先の口福
2006年5月17日(水)〜6月16日(金)
虎屋ギャラリー:HP:株式会社虎屋 虎屋文庫
虎屋ビル2階:地下鉄赤坂見附駅A出口徒歩7分
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読む人
林哲夫素描展 en lisant
2005年3月4日(金)〜13日(日)―終了―
啓祐堂ギャラリー HP:http://www.keiyudoh.com/
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会場:キッコーマンKCCギャラリー
2005年1月17日(月)〜2月28(火)終了
キッコーマンKCCギャラリー(キッコーマン東京本社内)
東京都港区西新橋2-1-1
主催:キッコーマン株式会社
協力:亀有 Gallery Barco
作家に関するお問い合わせは、ギャラリーバルコ(03-3601-4121)まで。
―同展案内はがきより―
〈『亀』をテーマにした展覧会を、亀甲のマークでおなじみのキッコーマン(株)で開催します。テーマをひたすら亀に限定し、油彩、アクリル、鉄、木、布、石、陶器、と幅広い材質を用いた、総勢76名による作品が大集結。新春にたくさんの亀たちと+1羽の鶴が集まるおめでたい展覧会を、ぜひお楽しみください。〉
福よ 来い! 「占い・厄除け・開運菓子」展 |
2004年11月1日(月)〜30(火)
終了しました。
虎屋ギャラリー(虎屋ビル2F)
株式会社虎屋 虎屋文庫 東京都港区赤坂4-9-22
―同展案内はがきより―
〈災いを払い福が来ることを願って、古来様々な菓子が作られてきました。今回は占いの紙が入った煎餅「辻占(つじうら)」、幸運な年回り「有卦(うけ)」に用意した「ふ」の字尽しの菓子、疱瘡見舞い用の軽焼(かるやき)や赤い色の落雁、福を呼ぶ縁起菓子などをご紹介します幸を招く菓子の世界をどうぞお楽しみください。〉
―エッチング・オブジェ―
2003年12月12日(金)〜20(土)
画廊 鎌倉夢松洞(ゆめまつどう)
鎌倉市小町1−11−11
(鎌倉駅から若宮大路を渡って小町大路沿い)
電話0467-25-0626
2003.11.20(木)〜30(日)―終了―
案内はがき表(上)・裏(下)
Gallery Yanai−Oriental Works of Art
東洋古陶磁/古美術/現代美術
〒106-0032 東京都六本木6-17-2
電話・FAX 03-5414-7233/7234
HP http://www.gallery-yanai.com/
Email webmaster@gallery-yanai.com
水吉郁子ガラス展 Glass Communication
透明感のあるガラスとは異なった和紙のような優しい風合いをお楽しみください。
魚のランプや、新作の生活雑貨などを展示しております。(終了)
2003年9月18日(木)〜9月28日(日)
pm1:00〜7:00〈休廊 月・火・水〉
ガラスギャラリー・セイ
〒182-0006 東京都調布市西つつじヶ丘2−22−21
電話:03-3305-5532
URL:http://www.threeweb.ad.jp/~say/
<掲載した画像は、2003年作“Asia arowana”575o×240o>
2003年10月9日(木)〜10月19日(日)
am11:00〜pm7:00
最終日はpm5:00まで
グラスホッパー ギャラリー
〒152-0001 東京都目黒区中央2−6−1 ノア学芸大1F
電話:03-5724-7098
URL:http://www009.upp.so-net.ne.jp/grass-hopper/
<上記画像は案内はがきより>
『源氏物語』は、千年にわたり日本人の憧れであり続け、文学のみならず絵画、工芸品をはじめ、さまざまな分野に影響を与え続けてきました。
今回は『源氏物語』の情景を思わせる意匠や銘の菓子を片野孝志先生作の料紙(平安朝和紙)とともに展示します。和菓子で描く雅な王朝の世界をお楽しみください(案内はがき文より)。(終了)
2003年10月1日(水)〜31日(金)
虎屋ギャラリー(虎屋ビル2階)
地下鉄赤坂見附駅A出口徒歩約7分・入場無料
●展 示 品●
源氏物語にちなんだ和菓子、片野孝志先生作料紙。源氏物語に登場する平安時代の菓子復元など。
●展示解説●
毎週月曜日10時半〜(10/8(水)および10/21(火))18時〜
〒107-8401 東京都港区赤坂4-9-22
電話:03-3408-2402
「ガラスの魚たち」展
Yuko Mizuyoshi Glassworks
03.3.20(木)〜4.2(水)(終了)
同展案内葉書きより
●作家からのコメント●
海をただよう魚たちを粉ガラスで表現しています。
和紙のような優しい独特の風合いは、光を乱反射
しながら、やわらかく光を透過し、不思議な
安らぎを与えてくれます。
場所:伊豆高原「ギャラリーぶなの木」
〒413-0232 伊東市八幡野1155
電話:0557-54-2709
●MANAより作家の紹介
水吉郁子さんとは、4月刊行される雑誌の取材でお伺いし、ガラス造形作家としての活躍、パウダーフュージング技法による作品のなかでも、海にふりそそぐ光と魚の造形を表現した「さかなのランプ」シリーズは魚好きにはたまらない魅力的な世界だ。作家の表現をかりれば作品の背後から照らすランプによる「光の透過」の効果によって、海の中にすむ魚の生命がともっているように見える。魚のランプ作品の他、皿や花器、顔を表現した作品を発表してきた。作品群は、作家のホームページ http://www.glasscom.com/yuko/ からみることができる。5月、6月には都内で作品展が開催される。上記URLからその予定をみることができるので、感心のある方は一度ご覧になられてはいかがだろう。
―MANA―
「小さな絵と器」
03.03.17〜3.29(終了)
同展案内葉書きより
場所:銀座九美洞ギャラリー
〒104-0061 東京都中央区銀座3−14−2白鳥ビル1F
電話:03-3542-9236
3月17日(月曜日)―3月29日(土曜日)(23日はお休み)
●MANAより作家の紹介
田村麻耶さんは、MANA・なかじまの高校の先輩の娘さんです。ぼくたちの年代の2世たちが社会人となり一線の舞台で活躍するようになったのだなあと実感してしまった。田村さんとは、ぼくの山の仲間で、高校山岳部の2年上の先輩だが、仲間で作った山小屋“ヒュッテアルペングリューヘン”の建設に伴って毎週のように小学生だった麻耶ちゃんも一緒に新潟にでかけたものだ。あれから20年近くたってしまったのだなあ。九州の陶器の学校を卒業して独立して活躍をはじめたところだ。どんな作品が発表されているのか、楽しみに出かけてみることにしよう。
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同展案内用葉書きJPEG
02年10月1日(火)〜10月31日(木)
(終了)
会場:虎屋ギャラリー(虎屋ビル2階)
東京都港区赤坂4−9−22
地下鉄赤坂見附駅A出口青山通り沿い徒歩7分
きんつばは重箱の鎧をつけ、団子は四人揃って串刺 今回は描かれたお菓子の復元とともに、錦絵に隠された凝った趣向を探ります。 展示品は、江戸時代の復元菓子約30点、菓子の描かれた錦絵、版本、製菓道具、酒を使った貸しなどが展示されています。 (同展示案内葉書きより。上挿入図は登場する、おはぎの兵士「猪の小弥太萩餅」。さあ、振りかざすバットのようなものは何でしょう?) |
●MANAによるコメント
〈味探検〉 10月3日展示会場を訪れた。この展示会のことは、東京新聞「味探検」の国道246号=大山街道編の記事取材で、虎屋文庫が秋と冬2回、お菓子にちなむ所蔵品の中から、趣向を凝らした企画展を行っていて、この秋には表記の展示をするということを知る。記事は、9月26日付「味探検」で紹介したとおり栗のお菓子3品と、虎屋文庫のことを書いた。
〈下戸vs上戸=甘党vs飲ん兵衛の合戦見たて絵の面白さ〉太平喜餅酒多多買(たいへいきもちさけたたかい)のことは、すでに味の素食の文化センターで見たことがあり、知っていたが、あらためてじっくりとみてなんと楽しいものかと感心してしまった。もう一つは、この錦絵が江戸の庶民におお受けで、その人気にあやかり、版元が、お菓子とお酒の戦いに援軍を送ろうという見たてで、菓子軍にはお茶の軍勢を、酒軍にはお魚の軍勢を送り、お茶とお魚の合戦見たてにした「餅酒二偏嘉世意の多多買(もちさけ2へんかせいのたたかい)」が複製カラー写真(本物は日本浮世絵博物館蔵)で公開され、絵の内容について登場する絵柄の内容の解説が加えられている。
それぞれの軍勢の構成メンバーを数人?ずつ紹介すると、
○お菓子=総大将は、「吉例目出度大夫春餅」でお正月の鏡餅、案内葉書き図柄の左下にバットのような棒を振りかざして闘うのが「猪の小弥太萩餅」で、お萩(ぼた餅)の顔に胴体は折り箱に牡丹模様の装束に振りかざすこん棒はすりこ木である。会場に書かれた説明で「餡で包むご飯をまずすりこ木で軽くつぶすのだが、これを“半殺しにする”とも称した」とある。
○お酒=総大将は、「初尾神酒守剣菱(はつおみきのかみけんびし)」で顔は枡、兜は酒を注ぐ漏斗に徳利が飾りについている。胴体にはコモ樽に剣菱のマーク。江戸の東西酒番付があると常に横綱をはる伊丹の酒としてトップブランドであった。「かけ附け三平」だの「ちまハり悪酒郎」だのがいる。
○お魚=お酒への加勢の魚軍(「河岸の軍兵」)の総大将は「潮鯛麺の太夫濱焼」。「たで酢の六郎鯵成」や前線で大立ち回りを演じているのが「桜煮入道芋好」という真っ赤になったユデダコでお茶の兵隊を何本もの腕で振りまわしているという具合。
○お茶=お菓子への加勢の茶軍〈「宇治の軍兵」)の総大将は、「茶せきの四郎たかつめ」。会場でもらえる解説の小冊子には「勢いある魚軍にくらべ、茶器・茶釜・茶袋らの茶軍団は弱腰のように見えるかもしれない。しかし、茶軍の熱湯攻勢〔MANA注:画面中央で熱湯をあたまからかけられ逃げ惑う魚兵が描かれている〕は、楠正成の軍が柄杓で熱湯を汲み、敵軍にふりかけ勝利した赤坂城の戦い(「太平記」所載)を思わせる」とある。
すべてにこのような趣向が施されている。会期中なのであまり説明は野暮だろう。まずは会場にいって見るのが一番である。
会期中復元菓子として売られているキンツバの原型と言われている「みめより」と、10月から売られる虎屋名物の酒饅頭「虎屋饅頭」を土産に買って帰った。
〈仙洞御所のお冷やしと冷菓子のつながり?〉 ぼくがもともと虎屋のことに関心を持ったのは、『氷の文化史』(田口哲也著、冷凍食品新聞社刊)という本の制作を担当し、基本原稿の執筆に必要な文献資料収集を約1年間やる機会があり、夏の冷たいお菓子と、氷との関係を調べる過程で、京都御所内東南にある仙洞御所内に残る石組みづくりの氷室(「お冷し」と呼んでいる)に興味を抱いたことだった。仙洞御所は、江戸期寛永5年に後水尾天皇のために造園家であり建築家でもあった小堀遠州の指揮により建てられたものだが、庭園内に作られた氷室と推定されている「お冷し」とよばれる石組みの地下庫の利用についての記録を記した文献にはこれまで出会っていない。この石組み建造物は、朝鮮の氷庫の石組みに似ている気がするが、氷を貯蔵する氷室としての構造がこのお冷やしに備わっているのかということや、室町前期にはすでに氷の製造、貯蔵、及び頒氷の朝廷歳時はなくなっており、江戸期の夏氷の利用の歴史は京都においてはまったくといってよいくらい記録には残っていない。
小堀遠州が、この氷室=お冷やしをなぜ作ったのか、僕は、夏の茶会のような行事で、夏の冷たいお菓子の保蔵のようなことが行われたのではなかったかと考え、いろいろと文献をあさったが、とくにそれを証明する記述は見つからなかった。このときに、ある人が、「虎屋さんの文献を当たって見れば何かわかるかもしれない」ということがあり、虎屋文庫の存在をしることになったのだが、「氷の文化史」の締め切りの都合で、仙洞御所内での夏の茶会のこと、お冷しに関しふれている文献があるかどうかについて調べる機会をもたないまま、その疑問はそのまま現在まで持ち越している。いつか虎屋文庫を訪ねたいと思っていたのだが、今回訪ねて、所蔵資料は非公開と知り、がっくりである。こういう資料は、できる限り公開をしてほしいと思う。「虎屋文庫」の存在がないのなら別だけれど、世に公開をしている実態のあるものである以上ぜひ、企画展だけではなく、文庫としての本来の文献資料の公開、せめて詳細な目録の公表をしてほしいと願うものだ。
§
いずれにしても、甘党であれ、飲ん兵衛であれ、ぼくのような両刀づかいであれ、なんとも愉快な企画展であり、十分時間を費やして楽しめる催しである。(MANA)
harujiro kaii
“若狭の漁師”が描く
〈海と魚〉スケッチ画展
2002.7.18-8.30 作家の紹介
(終了)
Copyright 2002 Harujiro Kaii ,all right reserved
2002年
7月18日(木)〜8月30日(金)
東京都港区西新橋2−1−1
…………東京の夏に若狭の海風を感じてください…………
◇◇◇20〜25点のスケッチ画と貝井さんの漁日誌を展示しています。会期が長いので、会期半ばに新しい作品と入れ替え展示しますので、1度ご覧になられたかたでも、2回目に来られたときには新しい作品をご覧になれるはずです。◇◇◇
Message From H.Kaii
●かいい・はるじろう 昭和9(1934)年福井県高浜町の漁師の家に生まれ、中学を卒業後、サバまき網船団、定置網で働く。67歳の現在も地元マクリ大敷網(大型定置網)漁撈作業スタッフの一人として従事し、定置網漁のない春から夏にかけて、ワカメ刈り漁、イカモンドリ篭漁、たこつぼ漁などの磯漁を1人でこなしながら若狭の海で漁ぐらしを続けている。
●昭和36年旺玄会入選、44年示現会入選など中央画檀での入選歴のほか京都、福井県内画壇のなかでも特異な画風で高い評価を続ける画家でもある。
●1996年2年間毎日描き続けた漁暮らしの絵日誌と、1年間の若狭高浜の漁の模様を、若狭の自然と若狭湾漁業の歴史も含めて、『若狭の漁師、四季の魚ぐらし』(草思社刊・貝井春治郎・著、聞き書き・中島満)としてまとめている。
●MANAのWEBサイト「海」ギャラリーで作品を紹介しています。
●海の「浜に生きる」ページでもMANAによるインタビューを載せています。
貝井春治郎さんからのメッセージ
“若狭の漁師”が描く〈海と魚〉スケッチ画展 わたしは、福井県でも京都府舞鶴に近い若狭高浜という漁村に住む漁師です。絵を描くのが好きで、漁暮らしをしながら、海と漁師、浜で働く女性たち、高浜漁港に水揚される魚たちを描き続けています。 どんな漁をしているのかというと、夏の後半から春まで1年の大半は、大敷網(おおしきあみ)という大型定置網の網組の一員として漁に出ます。春から夏場は、ワカメ刈り、イカかご漁や蛸壺漁など一人漁をしています。 若狭の定置網は、江戸時代から続く、それは古い歴史をもっている日本海の代表的な漁業です。夏から秋にかけてカツオやシイラ、アジやら、たくさんの魚が網に入りますが、秋も終わりかけたころになると雷鳴とともに竜巻が海上に舞い、海は大荒れになることがあります。雷のことを「ハタガミさん」と呼びますが、大荒れの海からシロカジキがよってきて、定置網にかかるようになります。100キロ以上もある大物が何匹も入ります。そんなときは、網上げ作業はカジキとの格闘になるのです。 冬の荒れる日本海やどんよりたれこめた鉛色の空を背景に、漁師たちの大漁を願う心象をキャンバスに描きつけてきました。わたしの絵には、大好きなアンコウやカジキや、ブリが暗雲を舞うのです。漁師でなければ描けない色彩があります。大漁を願い、漁のないときの漁師のきもちは漁師でなければわからない。わたしは、こんな海に生きる漁師の世界を描きつづけてきました。 5年前に『若狭の漁師、四季の魚ぐらし』(草思社刊)という本を出しました。1年間の漁暮らしの絵日記を毎日描き、それをもとにライターの方が、聞き書きのかたちでまとめたものです。 それ以来毎日、絵日記を描くことが習慣になりました。このスケッチ画に、キッコーマンKCCギャラリーのかたが目を留めていただき、若狭の漁師が描く海と漁と魚のスケッチ画展を開くことができました。 若狭の海風をみなさまがすこしでも感じていただけたら、それこそ漁師冥利、画家の本望といえましょう。 貝井春治郎 |
MANAによるメモ
アンコウ、ブリ、カジキが暗雲に舞う。海の男たちが定置の網持ち作業に精をだす。100号の大作「漁雲」の大胆な構図。みるものを圧倒する色彩、ほとばしりでるような、このエネルギーはどこから生まれるのだろうか。
貝井春治郎さんは、福井県高浜漁脇の組合員である。海に面した漁具置き場の2階が、貝井さんのアトリエになっている。大敷網漁師の顔が、この部屋に入り制作に取り掛かりはじめると一変する。福井県はもとより、関西の画壇では評価が定着した画家だが、東京では、戦後中央の画壇で入選を重ねたことがあっただけでほとんど知られていない。
「街の絵かきさんが海を描くのと、ほんまの漁師が漁師を描くんでは、内面が違うしな。街の絵かきさんでは、海を描いたって表面だけしか描けませんやろ。漁師のかたちはだれでも描けます。しかし、ほんまの漁師の、苦しみ、生きざま、大漁の高鳴る気持ちは、街の絵かきさんにはわかりません」。
昭和9年生まれの貝井さんにとって、漁と絵は、表でもなければ裏でもない。
「僕は、自分の生活を描きたいんや。海が好きなんや。海が好きやから海を描く。それだけや」といって、「ほれ、みてみなはれ」と、両手をさしだした。
「定置で、巾着で、この手が、こう変形してしもうた。指にタコができて、関節が腫れて、曲がらんのや。ご飯食べとっても箸がきちんとにぎれん。こうやって空いてしもうとるから、すとんと箸が落ちてしまう。60年漁師やっているとこういう手になる。医者にはもうあかんと、漁も絵も無理だよといわれるんやが、絵と漁師を俺からとったらどうなるんや。僕は、手が砕けても描くぞと、医者にいってやったよ」。
貝井さんは、平成8年の12月から1日1枚のスケッチを描きはじめた。1年間だから365枚ほとんど休まず書く。
「デッサンは、海が荒れた月など自転車に乗って浜にいって何枚も描く。描き始めたら手がとまらない」。グローブのような手にペンを握り2分ほどで、眼前の市場で働くおばさんのデッサンが1枚完成する。ぼくは、今回スケッチ展にこられて関心をもたれたかたは、何かの機会をみつけて福井県高浜を訪ねて、地元漁協の漁村文化伝承館という貝井さんの代表作を集めたギャラリーで100号以上の油絵を見てほしい。海に生きる漁師の仕事や仕事場としての海の荘厳な景色を感じることができるだろう。(MANA=中島 満)
浅野いずみ写真展(終了)
記憶の中の食物〜fantasy〜
copyright 2002,Izumi Asano
“フランスパン”
2002年5月22日(水)〜6月28日(金)
会場:キッコーマン東京本社1階KCCギャラリー
浅野いずみ profile
フリーカメラマン。映画、演劇の宣伝の仕事の後、鶴田義久氏に師事、カメラマンとなる。現在は東京新聞のほか新聞各紙、雑誌を中心に活動。第22回APA展入選。PHOTO JAPAN,ワトソン等に作品掲載。僕とは、東京新聞・味探検「味食クラブ」のコラムで僕が記事を書いて浅野さんが写真担当となったことから、もう3年近く味談議を続けてきた。
おいしいものを食べた時に感じる幸福感。 この瞬間を迎えるために、わたしたちは よい素材を手に入れ、調味料を選び、 心をこめて調理する。 おいしい・・・・この恍惚とした瞬間。 食べることは、最高の快楽であり、 エロチックな行為である。 そのため 人間はただ生きるために食べるのではなく、 人生を楽しく生きるため、 より幸せを感じて生きるため 一生食べ続けるのだ、とわたしは考え、 ひとつひとつの食材を撮影してみました。 浅野 いずみ |
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京セラ・コンタックスサロン銀座
日本10名山 写真展(終了)
山岳写真の会「稜」
残雪と三の窓 (C)樋口徳隆
2002年7月4日(木)〜7月9日(火)
Am10:30〜Pm7:00
(最終日Pm4:00まで)
場所:京セラ・コンタックスサロン銀座
〒104-0061 東京都中央区銀座5-7-4鳩居堂ビル5F
TEL.03-3572-1921
場所概略:銀座4丁目交差点三愛隣
山岳写真の会「稜」
利 尻 山 林 久夫
剱 岳 樋口 徳隆
鹿島槍ヶ岳 菊池 哲夫
薬 師 岳 小川 誠
槍 ヶ 岳 宮崎 典代
穂 高 岳 金井 猛
谷 川 岳 林 朋房
北 岳 柏木 槇一
赤 石 岳 宮本 宏明
富 士 山 阿部 和男
◆MANAによる若干のコメント――上記山岳写真の会「稜」は、現役の新鋭写真家が集い、写真集出版と写真展を開催しようという思いから、結成した10人。山の月刊誌「岳人」や「山と溪谷」の写真コンテストの受賞経験者たちが集まり、平成14年6月『写真集 日本の10名山』を東京新聞出版局から刊行した(本体価格2800円+税)記念に開かれる同会第1回目の写真展である。会同人のなかの宮本宏明くんが、僕(MANA)の大学時代山岳部の10年ぐらい下の後輩であり、最近では、ぼくの山の仲間を集めて「やさしい山岳写真の撮り方」などを講義してもらっている。かれからは、僕らがもうとうの昔に忘れてしまった厳冬期に単身カメラを担いでのぞむ話を、とても楽しみに、そしてうらやましく思いながら聞いている。彼のフィールドは、南アルプスの赤石岳周辺だ。荒川岳、赤石岳、塩見岳、聖岳……、ぼくも、南アルプスの北部から核心部を厳冬期に登りまくったことがあったのだなあ。
写真展の成功を願い、本も売れることを期待してやまない。(MANA)