まなライブラリー氷の文化史日本氷業史・氷室文献雑録


Ice 001 桑野貢三・氷室エッセイ集

氷室余話 連載・氷室雑話のほかに氷業史に関するたくさんのエッセイを書かれています。『冷凍機屋人生』(計7冊)から、著者の了解を得て転載いたします。

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――――――――――――――――桑野貢三 by Kozo Kuwano

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|中川嘉兵衛の墓まいり|

 

◎お盆の墓参と「中川嘉兵衛」の墓参(平成13年7月14日)……前略。帰路、表参道からタクシーで青山墓地へ。20日が故山下実子さんの3回忌だが、会社の旅行なので出席できないので、先にお参りをした。ここでもしおれた花を撤去して持参した白い花を供え、お参りを済ませた。

   中央通路を出て右に行くと広瀬武夫の墓があった。旅順港閉塞隊を指揮して港外の福井丸船上で壮烈な戦死をし、われわれ戦前派には「軍神・広瀬中佐」として有名である。父親も陸軍少将であった。通路の西側に入って「国木田独歩」の墓を探したが、見当たらなかった。

   緒方竹虎家(吉田内閣副総理・自由党総裁)の石の標識がある東八通りを入り、1ロ20―18側1番に天然氷の先覚者「中川嘉兵衛」の墓があるのでここを詣でた。冷凍誌6月号のサロンに杉山勝巳氏が中川の墓の番地を記しているので、それを頼りに探した。なかなか立派な墓である。五稜郭の天然氷で、,それまで市場を独占していたボストンからの輸入氷と激しい商戦の結果、これを駆逐し国産氷で需要をまかなった冷凍史上の功労者である。帰り道でさらに次の方の墓を詣でた。まず、横川省三(日露戦争でシベリアを偵察、ロシア車に捕らえられ銃殺)、次いで三島通陽(ボーイスカウト日本連盟総長)・三島通庸(通陽の祖父,県令・警視総監、自由民権運動の弾圧者)を詣で、外苑前から地下鉄に乗って帰宅した。大汗をかいたので早速,風呂に入り洗濯をした。

 

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