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味探検notes 日光御成道 石鍋商店のくず餅

くず餅の原料と製造工程

―くず餅は発酵食品だった!―

取材・記事2001.9.20―石鍋商店・石鍋和夫さんのメモ「久寿餅製造法について」より

1 原料  強力粉に塩水を投入し攪拌する。これにより、強力粉(小麦粉)のデンプンとタンパク質がほぼ分離され、タンパク質=グルテンは、小麦粉を足し焼き麩となる。焼き麩は、味噌汁の具とか、子供用の菓子麩などに使用される。残ったデンプンは水を含んだまま貯蔵される。

 これまでが焼き麩業者の手になる工程であるが、当店の場合、業者さんのところで1年くらい置かれる。

2 当店での工程

 @ 持ちこまれた材料を木樽に入れ、半年とか1年くらい置く。長く置くと製品ができた場合硬くなり、短いとしまらない製品になる。このため、2年もの、1年ものとかをブレンドして計量する。

 A 攪拌タンク内で混合させる。

 B 酸味や発酵臭を取り除くため、混合終了後、水を入れて満水にする。1日置くと沈殿するので、上水を流してから、また水を入れ、攪拌して再び満水にする。もう1回くらい水を流してから小樽に分ける。

 10年くらい前までは、小樽1本づつ攪拌していたので、Bの工程がもっと手がかかった。いい忘れたが、水を取り替えすぎると腰のないくず餅となる。 

C 工場内に搬入して湯を入れてノリ状にする。60℃くらい。

D うすいセイロに入れて(流して)蒸す。(過去には煮る方法もあったらしい)

Eその日その日によって温度、湿度等いろいろな影響でなかなか同じものができないが、最後はフタを開けたときの色とか指で押した感覚で判断してふかしあげる。

F すだれにあけて冷却。(組織等はアイスノンのようなもので冷めにくい)

 

○その他。道具は木とか竹を重要視しているのが、とくに私のところの特徴かもしれません。製造する人間にとっても、食べていただくお客様にも安全というのが理想ですから。

 

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