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 味探検Notes-oiso 大磯海水浴場開設100周年記念誌より

錦絵『五代目 尾上菊五郎』

「解説 表紙の錦絵は大変に珍しいものです。戦後私の家内が本郷の古書店で見つけ父三宅好雄に報せ購入しておいたものです。
 この錦絵は松本〔順〕先生が大磯海水浴場を宣伝するために東京の新富座で公演させた「大磯曽我の対面」という芝居の錦絵で曽我十郎の虎との道行に大磯の海水浴場が登場するという当時としてはかなりファンタジックな劇です。黙阿弥に脚本をかかせ当時の菊五郎、歌右衛門、左団次等が出演、海水浴姿の芸者が登場するという筋ですから明治初期の東京人士の話題になったことでしょう。
―中略― 先生が大磯に海水浴場を開く為の公演とあって当時の芸能界が東京で大キャンペーンを展開したわけです。
 この他南本町のさぬきやさんに虎子饅頭を何万個かつくらせ東京で配るなどこの公演を盛り上げる演出も先生のアイデアで今日でも驚くべきPR活動を行ったのです。
 この錦絵はそう云った松本先生の大磯海水浴場開発の熱意と尽力が偲ばれる歴史的な遺物です。何年か前にも大磯の海水浴ポスターにこの絵を利用して います。又百年記念の記念入場券にも使われました。
              三宅敏郎」

『磯のかおり』(1984年。大磯町経済観光課編集・発行)表紙カバー及び4頁解説より。

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